最近、姉に勧められて
Amazonのkindle Unlimited読み放題に加入したので
あつ森ばかりではなく、本も毎日少しずつ読んでいます。
今回は、「緩和ケア医が、がんになって」を紹介します。
著者は、本のタイトルにある通り、緩和ケア医の大橋洋平さんです。
あきらめる、そして頑張る。最後まで自由に「患者風」吹かせて…感動の手記。
「BOOK」データベースより
稀少がん「ジスト」にかかり、胃のほとんどを手術で摘出し
その後、抗がん剤治療中、100㎏だった体重が60㎏にまで減るなど
過酷な闘病生活の中で、著者が気づいたこと感じたことが
とても平易な言葉で綴られていて、読みやすい一冊でした。
胃に悪性腫瘍ができると、こんなにも過酷な闘病になるんだなと
「がん」といっても千差万別であることを改めて実感させられました。
一番印象に残ったのは、元看護師である著者の妻が
告知から始まる闘病期間中ずっと、夫(著者)に寄り添いながら
大いに嘆き、悲しみ、泣いていることでした。
そこに、著者個人と、ご夫婦の絆の強さを感じました。
一番つらいのは病気になった本人なんだから、と
悲しみを押し殺してしまう配偶者、家族も多いでしょう。
でも、この著者の妻は、最愛の人が病に苦しみ
いつか、目の前から消えてしまうかもしれない恐怖を感じていることを
夫の目の前で悲しみ、嘆きます。
そして、泣きながら患者となった夫に寄り添い、励ましていました。
そういう妻に、ときに八つ当たりをしながらも
一番つらいのは患者ではなく、家族ではないか?との記述をしながら
あきらめること、頑張ることを明確にしながら
夫婦で家族で、ともに闘病していく姿が綴られていました。
こういう夫婦、患者は美しいなと、しみじみ感じ入りました。
がんになったその日から、
世界の見え方が一変したと感じている私にとって
全編に共感できる一冊でした。