がんを告知されたとき、絶望したり悲観したりということは、ありませんでしたが
いつまで生きられるか定かではないのだと思ったとき
普段はしないぜいたくをしていました。
といっても、かわいいものなんですが、
書店に行って「読みたい!」と思った本を2冊買いました。
本は図書館で借りる、もしくは古本を買うことが常でした。
本だけでなく、節約がライフワークと言っても過言ではないぐらい
お金を使うことには慎重な生活をしていました。
自分でもびっくりするぐらい困窮したことがあるせいかもしれませんし
両親が浪費家だったので、反面教師だったのかもしれません。
告知直後は、「わずかしかない貯金でも、使わずに死ぬのはやだ!」という
とってもセコい動機で衝動買いをしたのですが
その後落ち着き、すぐに命が尽きるわけではないのだし
むしろ、今後の緩和ケアだとか、効果のほどは不明でも
藁にもすがりたくなって、代替療法のお世話になるかもしれないし
最期はホスピスに入りたい=自宅では死にたくない。
などと、あれこれ考えて、やはりわずかであっても、貯金はだいじにしよう。
そう決めて、元のつつましい暮らしに戻ったのですが
ときどき、小さな無駄遣いをします。
今日も、買い物に行くと言って家を出て、駅前のカフェに直行。
コーヒーを飲みながら、本を読んできました。
金額にして、400円程度のことですが
コーヒーを飲むことも本を読むことも、自宅でできますから
無駄遣いにちがいありません。
それでも、たまにひとりになりたいと思ったら、
少しの無駄遣いは自分に許しています。
気持ちが晴れ晴れすることをだいじにして
夫と平和な関係でいたいなと思います。
夫婦関係に特に問題があるわけではなく、
むしろ仲良く暮らしてはいますが、
夫がテレワークでずーっと家にいますので
やはり、少々窮屈というか、ひとりになりたいときがあります。
このままだと、けんかしちゃうかも?ということなんて
夫婦には、よくあることだと思いますが
そういうマイナスな感情処理に
エネルギーを無駄遣いしたくありません。
せっかくの免活が台無しになってしまいますから。
30分程度ひとりになることで、すっきりできるのなら
少しお金を無駄遣いしてもいいよねと思うのです。