記事タイトルは、がんになって初めて知った言葉です。
がんになったからこそ経験できたこと、知ったことに感謝することを指す言葉だそうですが
私は、がんになってよかったと思ったことは一度もありません。
ですから、がんから贈り物をもらったという感覚は、どうしてもわかりません。
でも、がんになったから不幸だと思ったこともありません。
生きていたら、病気になることもあるでしょうし、つらい思いをすることもあります。
つらい思いを山ほど経験したあと、ようやく落ち着いた平和な暮らしになったなという頃にがんになりましたが
だからといって、「せっかくの幸せがーっ!」というような、気持ちにはならず
ああ、そうなんだな、と粛々と現状を受け入れました。
がんになったころも、そして今も、今がいちばん幸せだなあと、毎日思って生きています。
家事をして、ジムに行って、ゲームをして、本を読むだけで過ぎていく穏やかな毎日ですし
夫とふたりの家庭は平和だし・・・夫婦ですから、小さないさかいは、ありますけどね。(笑)
こんな生活ができているのだから、私は幸せ者だと、しょっちゅう思っています。
この日々が永遠に続くことを願うなら、がんになったことは不幸かもしれませんが
人間、いつか必ず死にますし、この世のものに普遍はありません。
もし、20年前にがんになっていたら、こんな穏やかな気持ちでいられなかったことでしょう。
今、私が幸せだなあと思えるのは、すべて家族が支えてくれているからです。
私のギフトは、がんからではなく、家族からもらったものです。
家族が悲しむ顔を見たくありませんから、寿命といえる歳まで延命できるように努めようと思っています。