がん患者が主人公のドラマの感想、後編です。
前編の記事です。
【乳がん】NHKドラマ「幸運な人」前編
後編は、治療を開始した夫、拓哉と、人工授精や新しい仕事にチャレンジする妻、咲良の奮闘の様子が中心でした。
印象的だったのは、夫婦でニンジンを主体とする野菜ジュースを飲むシーンがあったことです。
ニンジン(もしくは野菜)ジュースを愛飲するがん患者がいることって、一般の人はあまり知らないでしょうね。
その後、いくつかのシーンをはさんだあと、主治医の「野菜ジュースに医学的根拠がないこと」と「飲むことで患者の気持ちが軽くなるなら良いのでは」というセリフが入ります。
これを入れておかないと、誤解しちゃう人もいるかもしれませんから、だいじな配慮でしたね。
前編で、医師から余命の中央値が2年に満たないことを告げられていました。
延命がそれより長かったのか、短かったのか、明確に描かずにドラマは終わりました。
治療中の体調の悪さも、少しは描かれていましたが、主眼はそこではなく「生きる」とはどういうことかを問いかける内容でした。
生きる意味、生きる価値は、病気の有無を問わず人それぞれです。
ただ、治らない病気にかかると、生きられる時間が短くなる確率が高くなり、それを自覚しながら生きていくことになります。
がんにかかった身ですから、どうしたって考えてしまうテーマを掘り下げてくれた良質なドラマで、視聴してよかった!と、思いました。
途中、だるくてリビングでだらだら寝てしまう拓哉に、妊娠中の桜がイラっとするシーンもあり、リアルだなあと、思いました。
もちろん生きていてほしいのですが、まだ生きている限り、患者のケアは家族にとって、一定の負担を与えますよね。
ブログで、この件について書いたことがありました。
普通に暮らせる期間を、できるだけ長く続けたいものです。