漫画家の内田春菊さんが、自身がかかった大腸がんを題材にして描いたマンガを読みました。
Amazonで加入している、kindle Unlimitedの対象作品だったので、2巻も読みました。
ステージ的にはリンパへの転移がなかったため、低くすんだのですが、がんができた位置が肛門に近かったため、人工肛門を造設することになりました。
がんの種類がちがうと、治療の進め方、患者が負担に思うことなど、何もかもがちがいます。
同じなのは、根治はむずかしく、再発のリスクがあることです。
作者は、術前の抗がん剤もよく効き、術後の経過もよく、読んでいてほっとしました。
術後、念押しの抗がん剤をどうするかを医師に聞かれる場面がありました。
再発リスクが10%下がるという説明があり、多少迷うのですが、抗がん剤投与を承諾します。
すると、主治医がうれしそうな顔をするのですが、その心意は「患者にとっては体は1つだけど、医師は大勢の患者を診ているので、10%というと、数十人の再発リスクが下がると思えるので、うれしくなる」ということでした。
なるほどー!でした。
といっても、私は医師ではないので、同じ喜びは享受できませんが、この考え方は覚えておこうと思いました。
そして、あーーー、そうなんだ、と思ったのが、人工肛門を造設した男性患者には、その管理を「妻にやらせる」という人も少なくないということでした。
なんたることでしょう。
年齢が上の世代に多いのだろうとは思いますが、残念すぎる事実です。
家族の負担、妻という存在をどう考えてるの?とも思いますし、自分の病気に自分が責任を持って立ち向かうこともできないなんて、情けないとも思います。
我が夫は、もしもそうなったときどうするでしょう?
楽観的に考えているわけではなく、それはさすがに自分で管理するだろうなと、思います。
私の世代は、そこまで妻の人権を認めない男性は少ないと、思いたいですね。