「がん」という病気にかかった人の多くが、「〇年生存率」というものを気にしてしまうのではないでしょうか。
医師にとっては、聞かれても困る質問だそうですが、がんを告知された患者は、「あとどれぐらい生きられますか」と聞くことが多く、そこで使われる統計データが「〇年生存率」です。
私は、55歳でがんの告知を受けて、5年生存率が7割、10年生存率が5割と言われました。
この数字を、どう受け止めるかは人それぞれでしょうけれど、私は「案外、長く生きられるものなのね」と感じました。
ステージ4と言われた直後だったせいで、楽観的な受け止め方ができたのだろうと思います。
そのときは、あれこれ考えませんでしたが、具体的に考えていくうちに、同じ病状の人の3割は60代になれないのね、と気づきました。
そうなると、70代を迎えることって、とてもたいへんなことなんだなと、実感がわいてきました。
そう思うだけで、悲観的になるわけではありませんでしたが、延命治療とはそういうものだなと感じました。
その後、ジムに通うようになって、大勢の高齢者を見かけるのが日常になりました。
70代、80代の方々が、楽しそうにジムに通い、お友だちと趣味の話をしている様子を見ると、「このイメージを持つといいのかもな」と思えるようになりました。
ああいう70代を送りたいと思う気持ちが、生活を前向きにさせてくれます。
「70代を迎えるのは大変そう」と思っているより、ずっと前向き思考ですから、健康効果も高そうです。
病は気からと言います。
気持ちをまず明るく前向きにしておくことがだいじなので、良いお手本となる方々がたくさんいて、ありがたいことです。