国内の梅毒感染者数が1万人を超えたそうです。
治療をすれば治る病気ではありますが、放置すると死にいたることもありますし
感染したまま妊娠すると、胎児にも影響が及びますので、治療を受けることがだいじですよね。
梅毒は、かつては治療法がなかったため、多くの人が命を落とした病気でした。
抗生物質が開発されて、完治できる病気になっただけでなく
一定期間、薬を飲み続ける必要があった治療方法までも変わり、
一回の注射で治せるようになったそうです。
梅毒だけではなく、治療、予防方法が開発され、不治の病でなくなった病気には、結核や天然痘などもあります。
医学の進歩って、後世の人間は当たり前に享受しているけれど、たいへんありがたいことなんだと感じます。
がんは、まだ治らないケースが多い病気ですが、私が子どもだったころのことを思えば
病気の重さが変わってきていると感じます。
もちろん、たいへんな病気なんですが、生き延びられる期間が飛躍的に伸びていますから
すぐに死を覚悟したり、あきらめたりしなくてもよい病になってきています。
でも、そう思っているのは案外、患者本人だけなのかもしれません。
先日、通っているジムで健康器具の販売会があって、販売スタッフさんが
「・・・というわけで、そうなるとがんになったりしちゃうんですよねー!そうならないために・・・」と、
がんにかかりたくなければ、この器具を買うといいですよ的なトークをしていました。
がんって、そういう扱いをされる病気なんだよねと、少し、傷つきました。
でも、たしかに誰だって、「がんになんか、なりたくない」と思うでしょうから、ナーバスになりすぎないほうがいいと思います。
でも、なかなか「私、がんなんですよ」とは、言いにくいかな。
反応が、きっと「まあ、お気の毒に・・・」というようなものだろうと思うので、めんどくさくなります。
確かに、それはよかったですね!という状態じゃありませんけどね。(笑)
このあたりの複雑な心情は、あまり考えずにいたほうが平和でしょうね。