【乳がん】NHK「あさイチ」で紹介~アピアランスケア」という記事で、「あさイチ」を見たことを書きました。
このときのゲスト生田斗真さんが、出演中のドラマ「幸運な人」を紹介していました。
ステージ4の肺がん患者となった役を演じているそうで、興味深そうな話だったので、再放送を見てみました。
生田斗真さん演じる拓哉は、箱根駅伝の選手として活躍したあと、体育教師になりましたが、ある日突然、肺腺がんであること、肝臓に転移していることを告げられます。
多部未華子さん演じる妻、咲良は、35歳という年齢もあり、真剣に子作りをしたいと願っていたときに、まさかの告知を受けることになります。
夫婦は医師から、根治は望めず延命治療となること、抗がん剤を使うこと、子どもを授かりたいのなら、事前に精子凍結をしておく必要があることなどを知らされます。
拓哉は、「肺がんのステージ4、余命」で検索して出た、「5年生存率6%」という結果を見て、つらい治療をして、「一日長く生きる意味がわからないから、抗がん剤の治療はしない」
「脱毛もいやだ。最後までかっこよく生きたい、治療のためにいきるのはいやだ」と、医師に言います。
驚いた咲良が「先生はそう思いませんよね?」と、聞くと、主治医が「治療方針は、患者自身が納得して自主的に決めるべきです」と答えます。
咲良が「それは、正しいかもしれないけど、やさしくない!私たちはがんのことなんて、お医者さんほどには知らないんだから、たくさんの患者を診てきたプロとして、本当のことを教えてください!」と、訴えます。
とても、考えさせられる展開でした。
そして、拓哉の「治療のために生きるのはいやだ」という心情にたいへん共感しました。
私も、常々「治療するために生きてるわけじゃない」と、思っています。
生きるために治療をしているだけで、治療が生きる目的ではないと思っていないと、何かおかしな方向にはまりこんでしまいそうな気がしています。
その後、医師が「つらい治療をして、生きる意味があるかないかは、人によります。でも、1日生きれば新しい薬に出会える確率が高まります。5年前なかった新薬で延命が可能になっていることは事実です」
と、告げてから「あなたが一番大切にしたいものは、何ですか?」と、問いかけて「自分は患者のプロではないから」と、患者会への参加を勧めます。
その後、拓哉が患者会に参加するシーンになりますが、ここに出ている患者さんたちは、俳優さんではなく、本物の患者さんたちだったそうです。
その方々の生の声を聞いた帰り道、拓哉が「一番大切にしたいこと」として答えたことを振り返るところで、前編は終わりました。
拓哉の答えは「普通に暮らしたい」でした。
ちょうど、私も最近同じようなことをブログに書いたばかりでした。
「がんと生きる」とか、「がんに負けない」とか、よく聞くフレーズがありますが、そんなこと特に何も考えず、普通に暮らしたい。
きっと、私だけじゃなく多くの患者が、そう思っているんだなと、感じました。
だって、そうですよね。
がんだと告知される前の日と同じ日常を、告知後だって普通に生きていきたいと思うのは、しごく当たり前だと改めて感じました。
それは、がんという病気が長く治療することが多い病気であり、がん自体の症状が出てきにくい、という特性のせいかもしれません。
がん患者とその家族、そして誠実に治療にあたっている医師に、真摯な取材をして作られたドラマだと感じました。
後編は、録画予約をしました。
後編の放送日時、見逃し配信の情報などは、番組のサイトをご覧ください。
ここまで非常にまじめに記事を書いてきたんですが、最後にひとつ。
生田斗真さん、立派な大人になりましたねえ。
子供のころから見ているので、あのかわいかった「天てれ」時代を懐かしく思い出しました。
すっかり近所のおばさん気分になっちゃいましたよ。(笑)