きのうの記事(【乳がん】運動しなくても免疫力が上がる薬)でふれたことと重なりますが
「がん」治療の研究は、日進月歩です。
患者数が多いほど、研究費の助成が得られやすいのは
製薬会社や、医療関連機関が新しい薬や治療方法によって潤う目算があればこそです。
フィクションですが、国立がん研究センター、放射線医学総合研究所で研究に従事していた著者の小説を読むと、
患者数が少ない病気と、多い病気の違いがよくわかります。
余談ですが、ストーリー展開にバイオテロが絡んできますので
パンデミックに苦しめられている今読むと、興味深い内容です。
がんによらず、医学の研究、治療薬の開発に従事している人たちの使命感は千差万別でしょうけれど
自分では絶対にできないことを、どこかで誰かがしてくれているんだと、よく思います。
毎日のんでいる、小さな錠剤=抗がん剤やホルモン剤を見ると
こんなに小さなものが、体の中で私のがんに作用してれるんだと、不思議な気持ちになります。
がんは、患者数が多いので、これからもたくさんの薬や治療法が登場することでしょう。
効いていたはずの抗がん剤にがん細胞が抗体を作ってしまう、というのは
なんとも残念な話ですが、どの薬を使っても、いつかはその日が来てしまうようです。
効果がある抗がん剤、治療法が「もう、ない」となる前に
新しい治療や、薬が登場してくれることを願います。
それはきっと、希少な病気や治療法がない病気に苦しんでいる人たちの期待でもあるのでしょう。
ずっと昔、治療法がない病気にかかったお子さんを亡くした親御さんの慟哭を聞いた日のことを思い出します。
なんとも気の毒でやるせなかったのは、その親御さんが医師だったことです。
「親である自分が医師なのに、何もしてやれない」
泣きながらそう嘆いていた姿を思い出すと、今も涙が出てきます。
時を経て、自分もまた完治させる治療法はない病気になりました。
それでも、延命治療ができ、その選択肢も複数あるのは、なんとありがたいことかと
私の知らないところで、がん治療の研究をしてくれている方々に感謝しています。