タイトルを明かしてしまうと、盛大なネタバレになってしまうので、「とあるマンガ」とします。
とあるマンガは、初老夫婦の妻が突然家出するところから始まります。
思い当たるところは何もなく、うろたえる夫に妻からの手紙が届きます。
手紙には、自分が家を出た理由ではなく、課題に取り組んでほしいこと、これから出していく課題をクリアできたら、戻ってもよいと考えていることが書かれていました。
妻に戻ってきてほしいと願う夫は、課題「卵焼きを作る」に取り組みます。
料理をしたことなどなかった夫は、何度も何度もチャレンジして、課題をクリアします。
その後も、掃除や洗濯、近所づきあいなどなど、多くの課題が届き、夫はひとつひとつクリアしていきます。
終盤で、課題を出し続けた真意は、妻が一身に担ってきた家事、家政のたいへんさを理解させたかったのではなく、夫が自立できることを願っていたことが明かされます。
余命告知を受けた妻が、夫にそのことを告げず入院生活に入り、病院から手紙を送り続けていたというのが真相でした。
夫は、妻の最期を看取ったあと、ひとり暮らしを不自由なく送れるようになった、というのがエンディングです。
治らない病気にかかった妻の多くが、先立つことになったら・・・と、のこしていく夫のことを心配するでしょうね。
私も、布団を干したりトイレを掃除したりしているとき、よく「私がいなくなったら・・・」と、考えます。
でも、大人ですからね。
自分でなんとかするだろうと、すぐに思っちゃいます。
マンガの妻のように訓練してあげようと思う妻の真似はできません。(笑)