がんやがん治療にともなう外見の変化による気持ちの辛さを和らげるケアを「アピアランスケア」というそうです。
きのうのNHK「あさイチ」で、特集が組まれていて、初めて知った言葉でした。
言葉は知りませんでしたが、病院でそういったケアをしてもらったことは、あります。
すべて脱毛に関してのケアでした。
ウイッグの紹介や、脱毛していく最中の処理方法だとか、いろいろと教えていただきました。
あさイチ内で、アンケート結果として、がん患者がつらいと感じたことのランキングが発表されていました。
吐き気だとか痛みといった、身体的苦痛と並んで、身体の変化に関する項目が上位を占めていました。
ですから当然、脱毛と、乳房除去が上位にあり、ケアの実例も脱毛に関するものが多く紹介されていました。
ウイッグや帽子の販売、紹介だけではなく、相談にのり励ます医療従事者の方々とともに、自分が着ていて楽で、うれしく感じる服や帽子を作った患者さんんも紹介されていました。
乳がん患者の多くが乳房切除を余儀なくされ、その後の抗がん剤は脱毛の副作用が出るものが多いことを、改めて感じました。
ほかに、爪の変形や肌のしみなども上位にランクインしていまして、どれも自分も出た症状だったので、身につまされました。
私の場合は、見た目の変化ではなく、まつ毛と鼻毛が脱けたことにより、涙と鼻水、鼻血に悩まされたことのほうが、つらく感じました。
でも、もしも現役社会人として働いていたら、あれもこれもつらかっただろうなあと、思います。
今は、がんになっても働きながら治療する時代ですから、こうしたケアがより細やかになって、患者の心理的負担が軽くなるといいですね。
ただでさえ、病気になってしまった!ということに打ちのめされがちですし、高額な医療費にも困惑します。
見た目の変化に負い目を感じずに、治療に専念できると、きっと経過にも良い影響が出ることでしょう。
そして、がんという病気は患者の分母が大きいので、医療そのものとともに、ケアまで進んでいくのだなと、改めて感じます。
マイナーな難病に苦しんでいる人のところにも、細やかなケアが届くことを願います。