がんを告知されたとき、「自分ががん患者になった」という、衝撃の事実を受け止めるのが精いっぱいで、その後の医師の話が頭に入ってこなかった、という経験談をよく見聞きします。
私のケースは、最初ステージ2と診断され、手術+抗がん剤+ホルモン治療で進んでいましたが、途中の検査で骨転移が発覚して、手術はナシで抗がん剤+ホルモン治療に変わりました。
そのような経緯があったせいで、医師の説明を覚えて帰るだけで精一杯でした。
家族に説明できるレベルで覚えて帰らなければと思ったことを覚えています。
最初から今にいたるまで、病院に夫や息子などの家族を同伴したことがありません。
説明しなければいけない人には、一緒に来てもらって話を聞いてもらったほうが、話が早いのでしょう。
でも、家族が集められて告知を受けるという時代ではありませんから、多くのがん患者が、自分だけで診断結果、治療方針を聞いているはずです。
ステージ4と確定した日、主治医、看護師さん、薬剤師さんが順番に、今後の治療について説明してくれ、がんについてや、抗がん剤治療についての資料もいただきました。
あとから出てきた疑問や、説明されてわかった気がしていたけれど、実はよくわかっていなかったことは、何度でも質問したほうがいいのですが、医師はじめ、病院の医療スタッフは皆さん忙しそうで、気後れしちゃうこともあります。
それでも、自分が納得して治療を受けるのは重要なことですから、質問しておいたほうがよいと思います。
そういう質問ができる病院なのか、ということも最初の病院選びの選択基準に加えたほうがよいポイントなのですが、通ってみないとわからないこともあり、悩ましいですね。
でも、大きな違和感があれば、治療の途中でも病院を変える勇気は、必要だと感じています。